トランスミッション用の新型玉軸受製品を投入へ
日本精工株式会社(NSK)は12日、自動車向けトランスミッション用「新リテーナープレート付き玉軸受」の開発に成功したことを明らかにした。
欧州などで需要大きい玉軸受製品、一方で課題も山積
欧州や新興国をはじめとする諸外国では、マニュアル・トランスミッション車、デュアルクラッチ・トランスミッション車が増加しており、この傾向は今後も続くものとみられている。
NSKによるとこれら車両の軸受では、シャフトと軸受の軸方向への動きを抑制するため軸受をプレートで固定する、リテーナープレートを用いた玉軸受が用いられているという。
このリテーナープレート付き玉軸受は、トランスミッションの全長短縮およびシャフトの支持剛性向上の面で優れているものの、軸受とリテーナープレート、止め輪の3部品を手動で組み立てるため、生産性の面で問題を抱えていた。
またこれに加えエンジンの小排気量化とターボ化による軸受への荷重の増大、そしてレイアウトの多様化やトランスミッションの小型化も課題として上っていた。
止め輪を用いない構造に活路、課題を解消
今回NSKではこうした課題を踏まえ、「新リテーナープレート付き玉軸受」の開発に着手。従来の止め輪ではなく、プレス機を用いてプレート内径部に突起を成形させ、軸受に固定する方式を採用した。これにより製品の自動組立てを実現し、生産性を向上させることに成功している。
また今回止め輪を排したことでこれを受ける止め輪溝も不要となり、外輪段部の形状を最適化し、強度を高めることが可能となった。この工夫によってより大きな荷重に耐えられるようになっており、エンジントルクの増大に伴うトランスミッションギアの荷重増加にも対応可能だ。
またその製造過程においてプレート内径部の突起を最適な位置に配置できるため、プレート形状の自由度が増し、トランスミッションにおけるレイアウトの自由度が増すという利点もある。
NSK、製品の売り上げ10億円を目指す
NSKでは今回の新製品を通し、トランスミッションの小型・軽量化および高機能化に貢献したいとしている。同社では4年後の2018年における売り上げ10億円を目標とし、製品の販売を進める方針だ。
(画像はプレスリリースより)

日本精工株式会社 プレスリリース
http://www.jp.nsk.com/company/presslounge/news/2014/