経済的で環境に優しくダイナミック性も両立
直噴は、ディーゼルとガソリンエンジン用のものだけではない。圧縮天然ガス(CNG)エンジンにおける直噴は、車をより経済的で環境に優しいものとし、より楽しいドライビングを実現するだろう。
しかし、直接燃焼室に天然ガスを注入するための技術は、まだ確立されていない。ボッシュが主導する「Direct4Gas」プロジェクトの研究者たちは、単価エンジン、もしくはCNGによってだけ作動するエンジンのための、直接噴射システムの開発を目指している。
厳しい排出基準に準拠
CNGエンジンのメリットは、乗用車で使用される圧縮天然ガスは安価であること、車両からの排出量が少ないために多くの国で自動車税が低減されていることなどが挙げられる。
さらに、CNGは、主にメタンから組成されているため、天然ガス車は、CO2排出量を、現在よりもはるかに少なく抑えることができ、エンジンへの改造と組み合わせることで、その低減率は、同等のガソリン車を上回る33%にもなりうる。
2020年までに、EU内で新たに登録される車両は、平均で1キロ当たりCO2排出量が95グラム以下でなければならない。
2025年までに、この制限はさらに低くなる可能性があるが、効率的なCNG車は、CO2だけではなく、粒子状物質の排出量も、ガソリンとディーゼルエンジンよりもかなり低減されることから、厳しい排出基準を満たすことができると期待される。
メタン燃焼プロセスの確立を目指す
今日のCNG車は、一般的に二価であり、ガソリン直接噴射用に設計されたエンジンで、ガソリンとCNGの両方で作動する。CNGによる起動のために、CNG車にはメタン用の追加のマニホールド噴射システムが備わっている。
ロバート・ボッシュ社のプロジェクトリーダーであるアンドレアス・ビルケンフェルト博士は、次のように述べた。
「この形状の問題は、燃焼プロセスや効率、排出量の値も最適化することができないということです。そのために、CNGは、ガソリンのように、燃焼室内に直接噴射する必要があるのです。」(プレスリリースより引用)
直接注入時にメタンがガソリンと異なって作用するので、メタン燃焼プロセスを最適化することが重要だ。
Direct4Gasの研究者やエンジニアは、今まで使用してきたマニホールド噴射弁よりもはるかに高い基準を満たす、非常に正確、気密で信頼性も高く、CNGを精密に量ることができる直噴インジェクタのサンプルを設計。
業界がガソリンエンジンと同様の構成要素を使用し続けることができるように、エンジン自体の改造は最小限に抑えることが求められる。プロジェクトチームは、新たに開発されたインジェクタの実験的なガスエンジンを装備し、実験室でと車でテストを行っている。
また、混合気形成、着火、排ガス処理を検討し、具体的なソリューションも開発しており、直接注入で最大60%までトルク量を増加させることを見込んでいる。これにより、将来のCNGエンジンは、より大幅にダイナミックになる。
国の支援を受けて生産準備を推進
自動車部品サプライヤーや自動車メーカーのコンソーシアムにおける長期的な目標は、生産に向けた技術を準備するための必要条件を作成することであり、プロジェクトはこの目標に向けた重要なステップだ。
コンソーシアムは、ロバート・ボッシュ社が主導し、パートナー企業は、ダイムラー社と、自動車エンジニアリング・車両エンジン研究所(FKFS)、ユミコア社は関連パートナーである。
ドイツ連邦議会の決議後、「Direct4Gas」は「車両パワートレイン効率の向上」計画の一環として、経済・エネルギー連邦省から380万ユーロの支援を受ける予定。プロジェクトは2015年1月に始まり、2017年の終わりまで実行される。
(画像はプレスリリースより)

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