PFCカーボンディスクブレーキシステムを開発
ボルグワーナーは19日、PFCカーボンディスクブレーキシステム用PFCブレーキに携わったエンジニアである、Don Burgoon氏、James Borner氏、Darin Cate氏、Paul Rankin氏、Mark Wagner氏に、第51回ルイス・シュヴィッツァー賞を贈呈したことを発表した。
ボルグワーナーがスポンサーとなり、SAEインターナショナルのインディアナセクションによって選出されたエンジニアに、10,000ドルの賞金が授与された。インディアナポリス・モータースピードウェイに行われた式典では、PFCブレーキの最初の開発者であり、亡くなったDon Burgoon氏の代わりに、チームメイトが賞金を受け取った。
ボルグワーナー社長兼最高経営責任者(CEO)であるJames R. Verrier氏は、次のように述べた。
「イノベーションの精神は進歩を促進します。過去の受賞を振り返ってみると、歴代のレーシングカードライバーに向けた、向上したパフォーマンスや効率、安全性に関連しています。今日我々が認めている技術者たちは、将来の新しいイノベーションで歴史に名を残すでしょう。我々は、ルイス・シュヴィッツァー賞のスポンサーであることを誇りに思い、この技術をレーストラックに持ち込むために力を惜しまない技術者を祝福します。」(プレスリリースより引用)
振動とタイヤ摩耗を低減
PFCカーボンディスクブレーキシステムは、特許取得済みのマウント機構と、単一の連続して巻かれたストランドから作られたカーボンディスクとパッドアセンブリで構成されている。ディスクとパッドの材料および製造プロセスは、アセンブリの全体的なバランスを改善することによって、望ましくない振動およびタイヤの摩耗を低減する均一なマトリックスを提供している。
ディスクは、二重に巻かれたリングとボビンからなる、保持された単純な新しい機構とともに保護材に取り付けられている。特許取得済みの保護アセンブリは、摩擦動作が優れたモジュレーションやコールドバイト、均一な熱分布を示しながら、ストレス、曲げモーメント、ひずみを大幅に低減する。
レース車両技術に貢献したシュヴィッツァー氏
エンジニアがエンジニアを表彰するルイス・シュヴィッツァー賞は、インディアナポリス500に関連した技術における、イノベーションとエンジニアリングの卓越性について表彰するもの。1909年にインディアナポリス・モータースピードウェイ(IMS)での初めてのレースで優勝、1911年のインディアナポリス500で優勝したMarmon Wasp選手のマシンに搭載された「Marmon Yellow Jacket」エンジンを設計したルイス・シュヴィッツァー氏を記念したものである。
自動車業界で長年働いた後、シュヴィッツァー氏は、革新的な冷却ファン・ウォーターポンプ・ターボチャージャーを生産するSchwitzer Corporationを設立した。Schwitzer Corporationは、1999年にボルグワーナーに吸収された。そのキャリアの中で、シュヴィッツァー氏は、数多くの技術成果を達成するとともに、高等教育を支援し、IMS技術委員会を率いてSAEとの強固な関係を維持した。
ボルグワーナーは、Verizon IndyCarシリーズの公式ターボチャージャーサプライヤーとして、ルイス・シュヴィッツァー氏によるテクノロジーリーダーシップを継承している。
インディアナポリス500におけるすべての車のエンジンは、ボルグワーナーのEngineered For Racing(EFR)ターボチャージャーによって強化されている。EFRターボチャージャーは、ガンマTi(チタンアルミナイド)タービンホイール・セラミックボールベアリング・ステンレススチール製のタービンハウジングを備えており、信頼性が高く強力な性能を発揮する。
(画像はプレスリリースより)

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