将来の安全コンセプトに向けた取り組み
ZF Friedrichshafenは、様々な衝突事故の場合に乗員が飛ばされるのを大幅に低減することを目的とした、最新の高度センターエアバッグシステムコンセプトを設計・開発したことを発表した。
このようなシート一体型システムは、将来の車両や新しいモビリティソリューションに向けた高度なインテリアコンセプトに取り組むうえでも有益である。
可動式のシートやその他の部品など、変化する内装のコンセプトや可能性に対処することは、安全性の課題における最も重要な事項であり、そのために、ZFとフォルシアが、シートをベースとした将来の安全コンセプトを開発するための最近の提携を発表したもの。
新しいセンターエアバッグは、シートの背もたれの上側ボード側から配置されているため、乗員を適所に保つためのセンターコンソールは不要となる。その主な役割は、側面が衝突した時に、乗っている人が車両の中心に向かって飛ばされないようにすることであり、前の座席で他の乗員に衝突するリスクを軽減することだ。
側面衝突事故による衝撃から保護
ZF、アクティブ・パッシブ・セーフティ部門Inflatable Restraint Systemsエンジニアリング担当であるDirk Schultz氏は、次のように述べた。
「ユーロNCAPは、2020年の時間枠で将来のテスト計画を検討しています。これでは、側面の衝撃を保護することが側面衝突耐性レーティングのための重要な影響要因となります。」(プレスリリースより引用)
改良された性能特性を実現するために、新しいシステムは、内側の後部シートフレームに接続された外部バッグテザーが付いており、展開時にバッグを定位置に保つのを助ける。
さらに、小型の特殊なバッグ形状を特徴としており、乗員の肩のスペースに結合するのに必要な剛性のために高圧を利用し、上肢と頭部が他の内装部品や乗員へ向けて内側へ移動しすぎないようにするのに役立つ。
さらなる安全に向けた技術を開発
ZFは側面衝突事故の場合に役立つために設計された技術の完全な補完について開発している。同社は、センターコンソールの追加サポートを使用する側面センターエアバッグに関するビジネスを獲得したが、すべての車両にこの設計機能が適用できないことを認識している。
新しいコンセプトは、乗員と衝突事故のあらゆる範囲をカバーし、将来的には、5つ星の安全評価を獲得するのに貢献する。
(画像はプレスリリースより)

ZF Friedrichshafen Press Releases
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