eモビリティに不可欠な電子取引ウォレット
ZF Friedrichshafen(以下、ZF)は7月5日、同社が開発した自動車用決済サービスであるCar eWalletの事業をアウトソーシングするために、新興企業としてCar eWallet社を設立したことを発表した。
Car eWallet社は、ベルリンに本拠を置き、今年の春に、IBMとUBSというプロジェクトパートナーとの6ヶ月のコラボレーションにより成功したサービスを、さらに開発して販売することを目的とする。
このサービスは、例えば、電気自動車の燃料補給または再充電のための支払いを可能にする。電子取引ウォレットは、通行料金、駐車料金、カーシェアリングの料金の支払いにも使用できる。Car eWalletの最初のパイロットプロジェクトは、早ければ2018年の後半に開始される予定である。
高度に自動化された完全自律運転、特にeモビリティは、車両が決済サービスに接続されていることを必要とする。これは、ドライバーのいない乗用車が、有料道路での運転、駐車料金の支払い、バッテリーの充電などの有料サービスを単独で使用できる唯一の方法である。
新興企業ならではの機敏性を活用
ZFは、2017年1月に、Car eWalletサービスを初めて発表し、製造業者やサプライヤー、サービスプロバイダー、顧客間の技術サービス、デジタル取引、キャッシュレス支払いを簡素化するモビリティ関連サービスのオープンな自動車取引プラットフォームを提供した。
Car eWalletの創業者の1人で現在プロジェクトをリードしている、ZFのAlexander Graf氏は、次のように述べている。
「我々は現在、市場に展開するために、Car eWalletの開発に注力しており、これを実現するために必要な、あらゆる組織的な手順を実施しています。」(プレスリリースより引用)
ZFは、Car eWalletの開発とマーケティングに関する事業をアウトソーシングする。最初の資金調達段階で、ZFは、新会社に元手資金を提供し、継続的な資金調達のために投資家に向けた広告を出す。
これにより、多くの革新的なアプローチを企業内部よりも迅速かつ自由に開発することができるスタートアップシーンの機敏性を活用することができる。
Graf氏は次のように付け加えた。
「我々は、ZFとその製品ポートフォリオとの技術的なつながりを維持すると同時に、Car eWalletをモビリティ業界および金融サービスプロバイダーの多くのユーザーに開放します。これにより、Car eWallet社は、ZFがネットワーク化されたエコシステム内の作業方法を変えたことを証明します。」(プレスリリースより引用)
(画像はプレスリリースより)

ZF Friedrichshafen Press Releases
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