収益性の高い成長を実現
デーナは、エリコングループのドライブシステム部門を買収する最終合意に調印したことを発表した。
エリコングループは、高精密ギア、ホイールトラック車両用遊星ハブドライブ、モビリティ業界全体の車両電化をサポートする製品や制御用品、ソフトウェアの世界的メーカーである。
契約条件に基づき、デーナはエリコンのドライブシステム事業を約6億ドルで買収する予定で、規制当局の承認を条件として、買収は2018年後半または2019年第1四半期に終了する計画である。
デーナの企業戦略と一致して、今回の買収により、収益性の高い成長を実現する多くの機会が提供されることとなる。
強化される業務には、まず、デーナの現在の技術ポートフォリオ、特に軽商用車市場向けの高精密ヘリカルギア、オフロード市場でのホイールトラック車両用ハブドライブに関する業務がある。また、軽自動車・商用車・オフハイウェイ車両というデーナのエンドマーケットにおける車両電化をサポートする製品、制御用品、ソフトウェアを提供する業務も含まれる。
さらに、中国やインド、アメリカなどの主要成長市場で顧客に近接するために、デーナのグローバルな製造現場を最適化するとともに、デーナの拡大した技術センターネットワークに5つの研究開発施設を追加する。
多くの世界的顧客に製品を提供
デーナの社長兼最高経営責任者であるJim Kamsickas氏は、次のように述べた。
「エリコン・ドライブシステムズは、1世紀近くにわたり優れた製品革新と顧客満足を提供してきた、尊敬される技術企業です。この投資は、車両電化への我が社のコミットメントを推進し、各エンドマーケットのための技術的ポートフォリオを強化することによって、長期にわたって莫大な価値を提供し、主要地域の市場におけるオフハイウェイ事業の製造現場を拡大し調整します。」(プレスリリースより引用)
1919年に設立されたエリコン・ドライブシステムズは、2017年に約7億3,000万ドルの収益を上げており、中国・インド・イタリア・イギリス・アメリカにおける10の製造エンジニアリング施設があり、さらに、中国に2つの施設を建設中である。
そして、グローバルなOEMメーカー各社にサービスを提供しており、AGCO、アショック・レイランド、アストン・マーチン、BMW、キャタピラー、CNH、ダイムラー、John Deere、フェラーリ、フィアット・クライスラー、MAN、マクラーレン、Oshkosh、SANY、スカニア、テレックス、フォルクスワーゲン、AB ボルボなどの顧客に選ばれている。
各エンドマーケットにおける車両の電化製品を強化
エリコン・ドライブシステムズは、2つのグローバルブランド、Oerlikon GrazianoとOerlikon Fairfieldで構成されており、自動車や産業機器用のギア駆動ソリューションの開発においてエンジニアリングと製造の専門知識を提供している。
そのハイテク製品は、農業・建設・エネルギー・鉱業・輸送・高性能スポーツカーで使用される機械および装置を操作するための幅広いアプリケーションで使用できる。
コンチネンタルのKersickas氏は、次のように説明した。
「エリコンの技術により、デーナはオフハイウェイ部門の顧客向けの製品を拡充するとともに、急速に成長しているすべてのエンドマーケット向け電化製品のポートフォリオを補完します。現在の多くの顧客にサービスを提供しており、特にインドや中国で新規顧客とつながっています。」(プレスリリースより引用)
(画像はプレスリリースより)

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