未来のモビリティの推進システムに対応
ボルグワーナーは、12月4日からベルリンで開かれていた第16回国際CTIシンポジウムにおいて、燃焼エンジン・ハイブリッド・電気自動車向けの最新ソリューションを含む先進的トランスミッション技術を発表した。
シンポジウムにおいて、ボルグワーナーの専門家は、高性能P2ハイブリッドモジュールについて講演を行った。さらに、シンポジウムと同時開催の見本市の来場者は、同社の可変スプリングアブソーバー(VSA)、より小型化され気筒停止する革新的なイネーブラ、実証済みのテスト摩擦板を見ることができた。
ボルグワーナー、トランスミッション・システムズの社長兼ゼネラルマネージャであるRobin Kendrick氏は、次のように述べた。
「未来のモビリティは、極めて多様であり、あらゆる種類の推進アーキテクチャがあります。どんなアプリケーションであっても、我が社の最先端のトランスミッション技術は、快適なドライブ、クリーンで効率の良い未来の車を提供する顧客をサポートする準備があります。」(プレスリリースより引用)
電気走行時にエンジンから切断
限られた純粋な電気走行のためにエンジンを切断するP2タイプのハイブリッドのために、ボルグワーナーは、P2ハイブリッドモジュールを開発した。
軸上とチェーン駆動の軸外の両方で利用可能である、この先進的なソリューションは、高電圧トラクションモーター、エンジン切断クラッチ、クラッチ制御モジュールと、モーター内に内蔵されたコンパクトパッケージ内のデュアルマスホイールを組み合わせている。
先般のSevcon社買収の後に、ボルグワーナーは、モジュールのためのパワーエレクトロニクスも提供することが可能になった。エンジンとトランスミッションの間に位置するP2モジュールは、マニュアルトランスミッションを含むすべてのトランスミッションアーキテクチャと互換性を持つ。
振動を削減し燃費も改善
さらに、システムは48ボルトのマイルドハイブリッド電源と、従来の高電圧ハイブリッドシステムの両方で作動する。したがって、同社の技術は、業界で最も優位なトレンドで燃料を節約する、費用効率の高い電化を実現している。
VSAシステムは、フライホイールに吸収性能を適応させることにより、効率性を強化するために、ダウンサイジングと気筒停止を容易にした。以前は、高レベルのダウンサイジングは望ましくないとみなされ、その結果、エンジンからくる大幅なねじり振動は、現在のデュアルマスフライホイール吸収システムの性能限界を超えていた。
これらの振動はドライバーにも感じられ、運転体験に悪い影響を与えてきた。トランスミッション入力シャフトの正面に直接設置されたVSAは、運転中の様々な振動を広範囲にわたって吸収するために、スプリングマスシステムの振動数を変更することが可能であり、このように気筒停止が可能な時にエンジンスピードを最低限にする。こうしたドライブサイクルと停止という方法によって、燃費を3%から7%に削減することを実現している。
(画像はプレスリリースより)

BorgWarner Press Releases
https://www.borgwarner.com/