プラグインハイブリッドの促進に向けて
7月9日、ZFは、プラグインハイブリッドの促進を目的として、ハイブリッドドライブ向けの新型8速オートマチックトランスミッションを開発したと発表した。
新型8速オートマチックトランスミッションにより、プラグインハイブリッドを促進させる基礎を築く。電気モーターは最高出力160kWまで対応でき、連続出力は80kWとなる。また、内燃機関を作動させず、最高トルクは450ニュートンメートルに達し、E-MODE(電気モーターのみで走行)においても速い速度での走行が可能になる。
なお、新型8速オートマチックトランスミッションの生産は、2022年、ドイツ・ザールブリュッケンにて開始され、中国およびアメリカ市場から導入予定である。
排ガス削減と燃料効率の向上
従来、ハイブリッドトランスミッションは、高性能オートマチックトランスミッションにて形成され、トルクコンバーター(回転力変換器)を高出力密度の電気モーターに置き換える。
今回、4世代目となる新型8速オートマチックトランは、インテリジェント・デザインにより構造が一変し、発進時からハイブリダイゼーションが可能となる。モジュール構造システムは、48Vマイルドハイブリッド、フルハイブリッド、プラグインハイブリッドに対応できる。(最高出力24~160kWに対応可能)
パワー・エレクトロニクスは、セパレート (分離型)ユニットでなく、初めて完全統合型となった。水圧制御ユニットには、ダイレクトシフトバルブが使用され、従来の3.1リッターから1.8リッターまで縮小化された。水圧制御ユニットの縮小化によって、電気および電子部品の搭載スペースが生まれた。
また、電子モーターにはコイル状銅線の代わりに溶接銅製ロッドが使用され、トランスミッションのサイズを拡大せずに完全統合型が実現された。
統合型パワー・エレクトロニクスは、フレキシブル生産(多品種・小ロット生産に対応した柔軟な生産システム)を簡素化する。あらゆるコンポーネントおよび制御ソフトウェアは、ハイブリッド対応を踏まえて開発されている。
(画像はプレスリリースより)

ZF
https://press.zf.com/press/en/releases/release_9857.html