EPS用の新製品、キモはグリースにあり
日本精工株式会社(NSK)は26日、電動パワーステアリング(EPS)用の低フリクション減速機を開発したことを公表した。EPSの摩擦に着目した新開発のグリースを採用しているのが特徴で、同社では2017年の量産開始を目指して展開を進める予定だ。
環境対策と快適性向上で注目のEPS
EPSは直進状態においてモータが駆動せず電力を消費しないため、油圧式のパワーステアリングと比べ燃費の向上が期待できる。近年環境への対応として環境負荷物質の排出量削減や自動車の燃費改善が急務となる中、これは大きなメリットであると考えられる。
またEPSは走行速度や路面に応じてきめ細やかなモータの電子制御を行うため、安全かつ快適な操作性が期待できる。同社によればこうした特徴が評価されることで、EPSの採用は広がりを見せているという。
工夫を凝らした新グリース、操舵感覚の改善に貢献
同社では今回の製品を開発するに当たって、ハンドルの切り始めと戻り、この両方におけるスムーズさのカギを握るEPSの摩擦のうち、とりわけアシスト用減速機における摩擦に着目。
減速機の摩擦力を低減させるため、最適な油膜を形成することで潤滑の向上に努めるとともに、粘性抵抗を増加させない添加剤技術を用いたグリースを新たに開発した。
この低フリクショングリースは減速機の歯面間に安定した油膜を形成し、減速機のフリクションを17%低減。結果としてハンドル操作に要する負担を軽減し、操舵感覚のさらなる向上を実現した。
同社によれば本製品を搭載することで、直進時などにおけるハンドル微修正、および交差点などにおける大きなハンドル操作後の戻りが軽快になるといった利点が考えられるという。
NSK、各方面の工夫で成長目指す
NSKではステアリング事業において、製品の改良や各生産国における調達・生産を行うとともに、最先端の技術を実用化する取り組みを進めている。同社はこうした活動を通して自動車の安全性や快適性、環境性の向上に寄与するとともに、収益を伴った国際的な成長を目指していきたいとしている。
(画像はプレスリリースより)

日本精工株式会社(NSK) プレスリリース
http://www.jp.nsk.com/company/presslounge/news/2014/