便利で安全、設計もより自由に
カーシェアリングや輸送サービスなど、自動運転とモビリティのソリューションは、革新的な車両アクセスシステムを必要としており、従来の車両キーは、未来のモビリティコンセプトのためには十分なものではなくなる。
そこで、コンティネンタルは、 スマートフォンを介した従来の車両アクセスのためのスマートアクセスソリューションを拡張、サービスの完全なパッケージをドライバーに提供している。同社は、9月に開催されるIAA 2017において、このインテリジェントドアを紹介する。
同社の新しい緊急ロック解除ソリューション技術によって、ユーザーは、車のバッテリーが切れた時でさえ、車両にアクセスすることができ、また、機械的な緊急キーに頼らず、完全にデジタルでロック解除をすることができる。
コンティネンタル、ボディ&セキュリティビジネス部門のリーダーであるAndreas Wolf氏は、次のように説明した。
「インテリジェントドアは、アクセス技術におけるマイルストーンであり、我々は初めて、車のキーを解除してドアを開けることからエンジンをスタートさせることまで、ハンズフリーでデジタル化した操作のためのオールラウンドパッケージをユーザーに提供することができます。それによって、我々は、ドライバーのドライビング体験をより安全で便利なものにして、メーカーがより自由な設計をすることを可能にしています。」(プレスリリースより引用)
バッテリー切れでもデジタルキーでロック解除
まで、車のバッテリーが切れた場合、ドライバーは、車両に入ってフードを開けるために、機械的な緊急キーと手動ドアロックに頼らなければならなかった。
しかし、コンティネンタルの緊急キー解除技術は、ドアコントロールユニットからのバッファリングエネルギーを使用することによって実現する。この自動緊急キー解除システムは、スマートフォンなど近距離無線通信(以下、NFC)技術を用いて作動し、また、セキュリティチェックへ続く信号を送信して、自動的にドアのキーを解除するプロセスを開始させる。
ユーザーは、緊急時でさえも機械的なキーを必要としないので、より便利である。また、自動車メーカーは、従来のキーを開発する必要がなくなり、ドアの緊急ロックなしで済ますこともできるため、設計がより自由にできるようになる。
自動的なドア開放との組み合わせで、ドアハンドルもなくなり、外装のデザインのためのより多様なオプションを提供し、同時に車両の空気抵抗を改善する。
Andreas Wolf氏は、「電気的に制御されたドアにより、便利でハンズフリーな操作が可能になります。我が社のセキュリティと制御のアルゴリズムは、安全に簡単に車両のドアを開閉することを確実にします。」と付け加えた。
仮想キーでセキュリティも安心
スマートアクセスシステムは、モバイルエンドデバイスに保存されている仮想キーを中央に配置している。
そして、不正開封防止機構の付いたデータ記録からなるこのキーは、バックエンドによる成功したワンタイム認証の後にのみアクセスが可能になり、ワイアレスインターフェイス経由のスマートフォンへそれを送信する。また、通信は、スマートフォンと車両との間で独占的に行われる。
また、システムは、許可されたスマートフォンが内側と外側両方から置かれるのを可能にするために、車両に配置された複数のBluetooth低エネルギーかNFCトランシーバーモジュールを使用する。
そして、許可された仮想キーが検出されるとすぐに、システムは車両を開けてエンジンをスタートさせる許可を出すというしくみである。これにより、機械的なキーが必要ではなくなった。
(画像はプレスリリースより)

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