様々な専門技術を提供
ZF Friedrichshafenは、新たに設立された合弁会社e.GO Moove社のパートナーとして、複数のシステムに関する専門知識を提供している。
9月にハノーファーで行われるIAAにおいて、ZFが展示するイノベーションに加え、e.GO Moove社は、ハードウェアやソフトウェア、サービスを含むデジタルロジスティクスを提供し、同社の戦略的な方向性を強調する。
e.GO Moove社は、将来の都市モビリティに必要な人と荷物の運搬車「ムーバー」について、2019年にアーヘンでシリーズ生産を開始すると発表した。当初の年間生産予定量は5桁であり、これらの車両の需要は、今後5年から7年間で、およそ100万台に到達することが期待される。
ZFは、ムーバーに、電気ドライブシステムとステアリングシステム、ブレーキ、さらには、ZFのAI機能を使ったセントラルコンピュータ「ProAI」、自動運転機能を可能にするセンサを装備している。
ZFのCEOであるWolf-Henning Scheider氏は、2018年のZFテクノロジーデーにおいて、次のように述べた。
「ZFのようなシステムプロバイダーは、自動運転やエレクトロモビリティという世界的なトレンドから大きな利益を得ています。e.GOムーバーは、都市のための自律モビリティコンセプトを提供するZFシステムを搭載した初めての生産準備を完了した車両です。」(プレスリリースより引用)
ZFは、デジタル接続技術を使用した、パッケージ配送サービスのための電動自律車両も展示する。これにより、宅配便には運転も駐車も必要がなくなり、車両は、1つの配送場所から次の場所まで、ゼロエミッションで、独立して追走する。
いち早く商用車に自律システムを導入
IAA商用車ショーにおいて、ZFは、「ProAI」スーパーコンピュータと、ロジスティクスチェーン全体のコストを削減し効率を高めることができる、広範な関連センサシステムも紹介する。
ZFのCEOであるWolf-Henning Scheider氏は、自律システムの導入に関して商用車のメリットを明確に理解して、次のように述べた。
「当初は、自動運転の利用が企業の敷地や物流施設、港湾や農業環境において、より一般的になると予想しています。そのため、オペレーションの再現性が高く、環境もそれほど複雑ではありません。」(プレスリリースより引用)
運用コストを削減すると同時に、すべての道路使用者の安全性を向上させることができるため、その技術は、貨物物流と旅客輸送において優勢となることが期待される。
乗用車・トラック・バス・軽商用車・農業用アプリケーション・建設機械などのサプライヤーとして、ZFはすべこれらの領域間に相乗効果を生み出す最適なポジションである。
将来のモビリティに向けた4つの分野に注力
Scheider氏は、同社の戦略について、次のように語った。
「ますます複雑化する技術環境において、調和のとれたサブシステムや完全なシステムソリューションを迅速に提供する企業には明確な利点があります。ZFの戦略的な焦点は、『次世代モビリティ』を形作るシステムプロバイダーであることです。我々は、将来のモビリティに関するあらゆる潜在的な要求に対応できるシステムソリューションを提供したいと考えています。」(プレスリリースより引用)
同社は、乗員にとって運転経験を快適なものにすることに向け、自動運転・電気ドライブ・先進安全システム・車両の動きを制御するという4つの分野に注力している。さらに、システム間の広範なネットワークを可能にするために、IoT(Internet of Things)クラウドベースのシステムを構築した。
ZFは、乗用車・商用車・オフハイウェイ車という分野における産業技術のすべての用途にわたって、グローバルに活動していく。
(画像はプレスリリースより)

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