燃料削減と安全性の向上
コンチネンタルは、IAA商用車ショーにおいて、商用車のドライバーが交通状況に関するリアルタイムのデータに基づいて運転戦略を最適化することができるダイナミックeHorizonについて紹介する。
これは、渋滞でも、以前のモデルである静的なeHorizonと比較して、最大2%も燃料を節約することができると考えられており、センサーシステムのテストはすでに開始されている。
貨物量の増加と乗用車の増加により、道路の交通量はますます増加しており、例えば、多くの欧州横断貨物輸送のルートとなるドイツの交通量については、2030年には、2010年と比較して、乗用車交通量の増加が13%以下であるのに対し、貨物輸送量が40%増加すると予測されている。
このようにスムーズな走行ができない場合、輸送会社にとっては、コストが増大する懸念が強まる。
これまでのコンチネンタルの静的eHorizonを搭載したトラックは、2012年以降、約8億3,000万リットルのディーゼル(約10億ユーロ相当)を削減した。さらに、ダイナミックeHorizonでは、包括的なシミュレーションで示されているように、現在生産されている技術と比較して、より多くの燃料を削減する。
コンチネンタル、商用車&アフターマーケット担当の事業部長であるMichael Ruf博士は、次のように述べた。
「ダイナミックeHorizonは、車両走行時の道路の状況を検出することから、車両システムの制御における新しい時代を導いています。この技術は商用車の効率向上に大きく貢献し、自動運転の重要な基礎を提供します。」(プレスリリースより引用)
道路の状況をリアルタイムで提供
コンチネンタルの静的eHorizonはすでに、詳細なルートデータとGPS信号を使用して、車両の制御ユニットに向けて道路情報を送信していたが、ダイナミックeHorizonは、さらに次世代の製品である。
リアルタイムの交通流データは正確に250メートルで計測され、60秒ごとに更新される。また、バックエンドでは、リアルタイムデータとルートデータを結合し、モバイル無線ネットワーク経由でダイナミックeHorizonのコントロールユニットに情報を送信する。
前方の車両について決定した移動データにより検出が行われ、システムは、車両が走行している速度と前方の車両の速度を比較する。次に、ダイナミックeHorizonは、数キロメートルの交通データをドライブトレインのコントロールユニットにリレーする。
システムは、スピードが遅くなった車列や渋滞を検出すると、ドライバーの命令で予測アルゴリズムを使用して惰性走行を開始する。
ドライバーは、キャブ内の青色の点滅した管状ライトと、フリーホイーリングが有効なディスプレイ内の記号によって通知を受ける。また、足をアクセルから離すとすぐにEcoCoastingモードが開始され、管状ライトが青色に点灯する。
ドライバーは、アクセルまたはブレーキペダルを踏むことによって、再度車両を制御することができる。
適切に情報を提供することは、燃料を節約するだけでなく、曲がり道の後の交通渋滞など、危険を警告することによって事故を防ぐこともできる。
様々な企業と協力
コンチネンタルは、センサーシステムの開発で、地図データを提供するデジタルマッピングと位置情報サービスのグローバルプロバイダーであるHERE Technologies社と協力している。
リアルタイムデータは、自動車および交通データ分析のすべての面におけるモバイルサービスのリーディングカンパニーの1つであるINRIX社が提供している。
(画像はプレスリリースより)

Continental Press Releases
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