低燃費で生産性も向上
ZF Friedrichshafen(以下、ZF)は10月26日、フィンランドのヤムサで開催された森林貿易見本市の「FinnMetko」において、フォワーダー(貨物利用運送事業者)向けに新しい連続可変トランスミッション「cPower」を発表した。
数年前から、ZFは、木材収穫に使用される特殊車両であるスキッダーのためのドライブ技術に関して信頼できるプロバイダーである。そして現在、いわゆるフォワーダー向けの新しいcPowerトランスミッションで、林業用途向けの範囲を拡大した。
フォワーダー車両は、伐採されて長さにカットされた丸太を積み込み、トラックが近づける森の中の道にそれを運ぶ車両である。
通常、フォワーダー車両には静油圧式のトランスミッションが装備されている。これに対し、ZFは、世界中で展開しているそうした用途向けのトランスミッションであるcPowerトランスミッションを提供した。
cPowerの連続可変技術は、低燃費で今までに無いレベルの生産性を提供している。このトランスミッションは、スピードとエンジンの負荷を自動的に調整して、エンジンの低回転を実現、この結果、最大35%の燃料節約が達成されている。
伝統的な静油圧トランスミッションと比較して、生産性は最大25%向上しており、ギアの変更は不要であることから、ドライバーは自由に自分の仕事に集中することができる。
林業機械市場での展開に期待
最初の顧客は新しいZFトランスミッションの利点を確信したフィンランドの林業機械メーカーであるポンセ社で、その新しいフォワーダー車両「Bison Active Frame」に、ZFの連続可変駆動ソリューションを選択した。
ZF、オフハイウェイシステムズ事業部門の責任者であるUdo Kneitz氏は、次のように説明した。
「今後は、林業機械部門に我が社を定着させたいと考えています。市場で最大のメーカーの1つであるポンセ社のパイロットプロジェクトのおかげで、我々はフォワーダー車両の市場における成功を実現します。」(プレスリリースより引用)
新しいフォワーダー車両向けトランスミッションは、ドイツのパッサウにあるZFの工場で生産されている。
これまで、cPowerシリーズの連続可変トランスミッションは、ホイールローダーなどの建設機械で主に使用されていた。生産が開始されて以来、5,000を超えるユニットが世界中の顧客に販売されている。
(画像はプレスリリースより)

ZF Friedrichshafen Press Releases
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