タコグラフをテストする修理工場の準備
コンチネンタルは、2019年中頃に、最大許容重量が3.5メートルトンを超える新規登録車両と商用トラックにスマートDTCO 4.0デジタルタコグラフを搭載することが義務化される規制に対応することについて、ホームページで説明している。
コンチネンタル、タコグラフサービス担当プログラムマネージャーであるMichael Gut氏は、次のように述べた。
「対応には通常のタコグラフテストの改善も含まれている。本質的に、3つの新しいステップが既存のステップに追加され、新しい技術のための能力が拡張された新しいテスト装置が必要である。」(プレスリリースより引用)
コンチネンタルは、長きにわたり世界中の自動車メーカーと輸送管理会社にタコグラフを供給してきただけでなく、EUの規制が作成された直後に、国の機関やパートナーとともに、必要な修理工場のコンセプトを実行した。
さらに同社は、多くの国で、タコグラフテスト用認定修理工場の権限を持っており、それは、VDO製品ブランドの下で、必要なすべてのテスト機器を提供している。
Michael Gut氏は、「修理工場にとって不可欠な作業は準備をすることである。規制に向けて段階的に装備すれば、より簡単に移行することができ、必要な投資をさらに計画することができる。」と説明した。
無線狭域通信やGNSSのインターフェイス機能を確認
将来的に、トラックはフロントガラスに狭域通信アンテナが搭載される。それは、無線狭域通信インターフェイスを通して、スマートデジタルタコグラフが積極的に照会を行うDSRC読み取り装置と、検査機関のビーコンにデータを送信する。
したがって、修理工場では、定期点検のためのテスト装置とともに、運転中にも、狭域通信の機能に関して、異常を直ちに検出する装置が必要である。
車両位置情報を記憶するためのグローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)とのインターフェイスも必須となることから、修理工場では、タコグラフの衛星受信機が適切に動作しているかどうかを確認することも必要である。
コンチネンタルのVDO WorkshopTabのような一部のテストコンピュータには、診断を介してテスト装置の衛星受信を確認するオプションと、エラーの場合は原因を特定するオプションがある。
新しい規制では、均一なシール要件が確立されており、毎回の定期検査では、すべての修理工場でスピードセンサーの機械的密閉状態が完全であるかを確認する必要があるため、常に再シールが行われる。
将来的には、認定サプライヤからシールを購入し、固有の識別番号を付与する必要があり、修理工場では、これらの数字を設置板に記入しなければならない。現在利用可能なすべてのシールは無効になる。
先進テスト装置を入手し認定技術者も養成
DSRCインターフェイスをテストするために、修理工場は、検査機関の装置に対応するDSRC技術を備えた適切なシステム、さらには、GNSSリピータと新しいテストと診断技術が搭載されている高度なテストコンピュータを調達する必要がある。
第1世代のタコグラフ用の古い試験装置で作業している人は、できるだけ早く新しいテスターシステムに投資して、その取り扱いを段階的に熟知しなければならない。
DSRCインターフェイスをテストするための必要な変更や高度な開発は、現場の既存装置に対してアップデートにより行うことができる。
Michael Gut氏は、「DSRCインターフェイスをチェックするためのDSRCメーターと、コンチネンタルのVDO WorkshopTabの関連ソフトウェアアップデートは既にフィールドテスト中である。」と語った。
新しいスマートデジタルタコグラフで、トラックのタコグラフテストを実施する修理工場では、このサービスを提供する資格を取得する必要がある。
コンチネンタルは、将来のテストの要件に関する修理工場の要員を準備するための最初のトレーニングコースを開始する。2018年の第4四半期に開催されるトレーニングコースは、VDOアカデミーポータルからオンラインで予約することができる。
(画像はプレスリリースより)

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