生産とロジスティクスにおけるAIでコスト削減
コンチネンタルは11月12日、初の開催となる国際的なAIR(Artificial Intelligence and Robotics)デーにおいて、人工知能(AI)分野の専門家チームの従業員について、現在の約400人から2021年までに約700人に増員する予定であることを発表した。
コンチネンタル、Artificial Intelligence&Roboticsの責任者であるDemetrio Aiello氏は、次のように述べた。
「コンチネンタルは、『AI能力のある企業』になるだろう。製品サイドでは、モビリティを自動化するためにAIを導入して通勤や旅行をより快適し、プロセスの自動化では、従業員の仕事をより簡単にする。単純な作業がさらに自動化され、膨大な量のデータから得られる関連情報がより明確になる。」(プレスリリースより引用)
このイベントでは、コンチネンタルからAIとロボティックスの専門家約200人が参加し、3大陸の10ヶ国からの専門家とともに、生産とロジスティクスにおけるAIに向けた機会と可能性についてのアイデアを含む情報を交換した。
例えば、AIは、生産ラインの最後と資源計画における品質テストを最適化することができる。これにより、需要予測がより洗練され、予測サービスが向上し、設置とサービスの時間が短縮することができる。コンチネンタルのAI専門家は、AIシステムがコスト削減に貢献できると確信している。
将来の安全で効率的なモビリティのためのAI
専門家は、高度運転者支援システムの分野でAIを使用し、最も顕著な進歩を期待している。AIは、車両システムが、歩行者やサイクリストだけでなく、ジェスチャーや意図について、非常に高い精度と信頼性で認識できるようにする。
これにより、間違った警告の可能性が減少し、対応するシステムの受け入れが増加する。これらの方法は、歩行者が駐車している配送車両の背後で見えなくなっても、歩行者の存在を認識することができる。
また、歩行者が実際に交通状態を注意深く見ているか、スマートフォンで注意散漫となっているかについて、気付くことができる。
これらのアルゴリズムは、自動運転システム、高度運転支援システム、コーナリング支援システムなど、さまざまなアプリケーションに統合される。最後に、次世代にわたって電気自動車の範囲を広げるAIベースの運転戦略は、走行距離に対する不安を解消するためのパズルの新たなピースを提供することが期待される。
国際的な研究機関との連携強化
コンチネンタルは、2015年にAIのさまざまな研究活動を調整するための中心的なAI開発部門を立ち上げた。そして、オックスフォード大学、カリフォルニア大学バークレーディープドライブ(BDD)、ダルムシュタット工科大学、ドイツ人工知能研究センター、インド工科大学マドラス校を含む多くの研究機関や、NVIDIA社、Baidu社と協力している。
ハンガリーのブダペストでは、コンチネンタルの高度運転者支援システム事業部門が、2018年5月に、ディープラーニングのための施設を開設した。
同社は現在、AIの知識を持った専門家を約400人雇用しており、AIにおける製品とプロセス開発のための能力を持った人材をさらに探している。
AIRデーでは、オックスフォードやバークレー、ドイツ人工知能研究センターなどの研究機関からの専門家による講演も行われ、また、参加者は、ニューラルネットワークを最適化するための新しいアプローチと移動ロボットの継続学習プロセスについて議論を行った。
Demetrio Aiello氏は、次のように説明した。
「さまざまな国際研究機関と協力してきた我々の経験は、プーリング知識が、特にAI研究の分野において、価値があるということを、非常に迅速に証明している。また、今後もこれらの研究ネットワークを拡大していく。製品開発と生産からの利用可能なデータを共有するだけでも、安全性の高い製品とより効率的なプロセスのための検証済みAIシステムに、より早くアクセスすることができる。」(プレスリリースより引用)
(画像はプレスリリースより)

Continental Press Releases
https://www.continental-corporation.com/