ZF、DHLとNVIDIAと連携して自動運転によるトラック配送の試験運用を開始

世界最大級の自動車サプライヤーであるZFは10日、米国の半導体メーカーNVIDIAと世界最大の郵便・物流企業であるドイツポストDHLグループ（以下、DPDHL）と連携して、自動運転配送トラックの試験運用を2018年に開始することを発表した。

宅配便やeコマース配送では、最寄りの基地局から利用者の建物までの配送が最も複雑でコストもかかると言われているが、今回の試験運用においては、NVIDIAの DRIVE PXテクノロジーに基づき開発されたZF ProAI自動運転システムを採用したDPDHLの小型EVトラックを活用して、最終目的地までの配送を含めた荷物の輸送・配送を自動化する計画である。

現在、DPDHLはStreetScooter製のEV配送車を3,400台使用しているが、今後これらの車両にZFが持つカメラやライダー、レーダーといった複数のセンサーを搭載し、ZF ProAIシステムを搭載して統合的に活用していくことで、人工知能による環境の把握、前方の安全経路の確認、選択ルートに沿った走行、自動駐車などにより、より正確で安全な配送を低コストでの実現を目指す方針である。

人工知能を持つ配送車の開発にあたり、DPDHLはニューラルネットワークの試験のためAIスーパーコンピューターNVIDIA DGX-1によるデータセンターを既に構築しており、その後ディープラーニングモデルをトラックのNVIDIA DRIVE PXプラットフォームで稼働させる計画となっている。

なお、配送車のプロトタイプには、6台のカメラ、1台のレーダー、2台のライダーを搭載し、これらのデータをNVIDIA DRIVE PXに提供するシステムとなっている。

（画像はプレスリリースより）




ZF　プレスリリース
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