ネット接続車両をサイバー攻撃リスクから保護
コンティネンタルは、同社の子会社であるElektrobit(以下、EB)が、イスラエルの新興企業Argus Cyber Securityを買収したことを発表した。
現在、ネット接続された車両は増え続け、2020年までに何百万もの「車載コンピューター」が世界中の道路で「Internet of Everything」の一部として使用されるだろう。
しかし、この開発の弱点として、接続されたモビリティは、サイバー攻撃のターゲットになる可能性があり、人の生活や財産にもリスクをもたらすことが挙げられる。これに対処するために、自動車メーカーとサプライヤーは、車両のリスクを最小限に抑えるための戦略と対策を定義して実施している。
コンティネンタル、理事会メンバーでありインテリア部門のヘッドであるHelmut Matschi氏は、次のように述べた。
「危険のないモビリティだけがインテリジェントなモビリティです。Argus Cyber Securityの買収により、我が社は、モビリティをインテリジェントで安全にするために、世界中の顧客に対して、ソリューションとサービスを開発して提供するための能力を強化します。」(プレスリリースより引用)
様々な自動車用高度サイバーセキュリティ
2013年にサイバーセキュリティの専門家によって設立されたArgusは、イスラエルのテルアビブに本社を置き、日本・ドイツ・北米(デトロイトや西海岸)に拠点を持っている。
Argusは、増大するサイバーセキュリティの需要に迅速に対応する自動車メーカーを助けるために、業界の主要な中心的存在と協力体制を築いており、世界中の自動車メーカーやサプライヤーとのプロジェクトを成功に導いてきた。
そして、車両を保護するために、侵入検知防止システム、攻撃領域保護、セキュリティオペレーションセンター(SOC)を通した輸送車両サイバーセキュリティヘルスモニタリングと管理などの、多層でエンドツーエンドのセキュリティソリューションを提供しており、Argusの技術は、自動車メーカーやサプライヤー、独立した第3者によって検証され、常に競合他社を上回っている。
Argus Cyber Securityの共同創立者でありCEOであるOfer Ben-Noon氏は、次のように述べた。
「Argusは、道路上のすべての車両をサイバー攻撃の脅威から守るビジョンを持って設立され、この目的を達成するために、業界に提供する最も総合的な自動車用サイバーセキュリティを開発してきました。コンティネンタルとEBと力を合わせることにより、このビジョンの実現をさらに加速することができます。この協働によって、市場に提供できる時間が短縮され、自動車メーカーが車両をサイバー攻撃から守ることが簡単になります。」(プレスリリースより引用)
3社の専門知識やソリューションを統合
Argusは、EBの一部として世界中の自動車サプライヤーとの取り引き関係を継続させ、EBの自動車ソフトウェアに関する深い知識、コンティネンタルの幅広い自動車関連のノウハウ、そして、Argusのサイバーセキュリティにおける技術や専門知識、市場をリードするソリューションとの組み合わせは、自動車業界において、独自の協力関係となる。
EBの社長兼マネージングディレクターであるAlexander Kocher氏は、EBとArgusが、2016年以来、サイバーセキュリティと無線のソフトウェアアップデートの開発においてパートナーであることに言及し、次のように説明した。
「我々は、ソフトウェア定義の車両と直面する独自の課題を体験し、協力し相互作用するための新しい方法の開発に向け積極的な取り組みを行ってきました。そして、現在、高度に自動化され接続された運転を開発するための安全で完全なソリューションを、自動車メーカーとサプライヤーといった自動車業界に提供しています。これにより、より安全かつスマートで、効果的な車両を開発することが可能になります。」(プレスリリースより引用)
(画像はプレスリリースより)

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