中国における厳しい排出基準に対応
ボルグワーナーは、子会社のボルグワーナー・エミッションシステムズが、中国、寧波市ギン州区江山において、設計と製造を行う最先端工場の開所式を行ったことを発表した。
これは、寧波市にある同社の完全外資系企業(WOFE)の敷地にある、従来の排出ガス関連製品工場を拡大したものであり、すべての生産ラインが江山の製造施設に移転され、高電圧/低電圧エアヒーターの生産ラインが新設された。
総面積50,000平方メートル(プロジェクト第1フェーズで完了する13,000平方メートルを含む)となる新しい施設は、ガソリンとディーゼル用排出ガス循環(EGR)システム、イグニッションコイル、排熱回収システム(EHRS)、高電圧/低電圧エアヒーター、高電圧液体ヒーターなどを生産する。
これらの製品は、燃焼エンジン・ハイブリッド・電気自動車向けに開発され、中国自動車市場における排出ガスと熱管理技術の需要の高まりに対応する。
ボルグワーナー・エミッション&サーマル・システムズ社長兼ゼネラルマネージャーであるJoe Fadool氏は、次のように説明した。
「ボルグワーナーは、業界をリードする排出ガスと熱管理技術によって、自動車メーカーが、さらに厳しい排出ガス規制と燃費の要件を充足することを支援します。我々は、これらの技術が業界の標準になることを期待しています。新しい工場は、ローカライズされた製造能力を統合し、中国の顧客からの増大する需要に対応するためのカスタマイズされたサービスを提供することを実現します。」(プレスリリースより引用)
熱管理ソリューションの需要も増加
ボルグワーナーは既に、中国におけるガソリンEGR技術に対する高い需要を経験しており、中国のVI排出基準の開始で、さらにディーゼルエンジン市場におけるEGR製品に対する膨大な需要を期待している。
また、ハイブリッド用EHRSは、エンジンが温まる時間を短縮して、燃費向上と排出量削減、キャビンの温暖化を提供している。
新エネルギー車両市場の急速な発展は、キャビンやバッテリーを暖めるための高電圧/低電圧エアヒーターや高電圧液体ヒーターなどなど、熱管理ソリューションの需要を押し上げている。
環境とエネルギー効率を考慮した最先端施設
開所式には、地方政府関係者、顧客、メディア関係者、ボルグワーナーの役員と従業員が参列して行われた。
この式典において、従来の排出ガス関連製品工場において100万時間重大事故が発生しなかったことについて、従業員はCEOからSafety Excellence Awardを授与された。そして、従業員は、この賞から、地域の教育と社会発展を支援する取り組みの一環として、教育関連のNPO団体であるJunior Achievementに100,000元、寧波チャリティ組合に30,000元を寄付することを決めている。
また、この新しい施設は、環境とエネルギー効率に対する厳しい基準を満たすように設計されており、建物環境総合性能評価指標(LEED)のゴールド認定を取得した。
自然照明、太陽熱温水システム、雨水回収システム、コンプレッサー熱回収システムなどにより、工場全体のエネルギー消費が従来型の工場より20%削減される。さらに、FM規格の防火システムにより、安全性を高めるために地上パイプラインを備えている。
工場への継続的な投資の一環として、ボルグワーナーは、6,000平方メートルとなる第2フェーズプロジェクトの建設を行い、将来のエンジニアリングリングラボの拡張を計画し、中国市場における長期的な開発ニースに対応する、R&Dとエンジニアリング能力を強化していく。
(画像はプレスリリースより)

BorgWarner Press Releases
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