世界初の電気加熱式触媒コンバーター大量生産
3月12日、コンチネンタルは、同社パワートレイン部門から独立子会社化した「Vitesco Technologies(ヴィテスコ・テクノロジーズ)」がヨーロッパの自動車メーカーより、ディーゼル触媒コンバーター向け革新的なエレクトリックヒーティングとなる電気加熱触媒「EMICAT」の大口契約を獲得したと発表した。
電気加熱触媒「EMICAT」の電気触媒技術は、自動車メーカー2社の48Vハイブリッドバンに提供される。また、電気加熱式触媒コンバーターの大量生産は、世界初となる。ヴィテスコ・テクノロジーズが掲げる電化戦略の一貫として、2022年後半より、電動バン向けに大量生産が開始される。
「Euro 7 stand」を満たすイノベーション
「EMICAT」は内燃エンジン向けスマート電化であり、ヴィテスコ・テクノロジーズによって開発された。常時、触媒コンバーターを急速に加熱する能力は排ガス後処理の全効率を高め、極めて厳しいヨーロッパの排ガス規制「Euro 7 stand」を満たせる。
現代の高性能なディーゼルエンジンは、特定の稼働条件下におけるエンジンの加熱は僅かである。熱損失は低効率になるが、排ガスが触媒コンバーター内にて十分に加熱されることにより、無害な物質へと変化する。
ディーゼルエンジンは、例えば、低速走行時の熱エネルギーが小さい。「EMICAT」は、排ガスが十分に加熱されず、冷却され過ぎて排ガス処理には適さない状態であっても、効率的な排ガス処理を可能にする。また、電気触媒の48V電流は、マイルドハイブリッドシステムの回復を介して得られる。
ヴィテスコ・テクノロジーズ センシング&アクチュエーションビジネスユニット長のクラウス・ハウ(Klaus Hau)氏は、より高い電力が伴うドライブドレインの電化には、「EMICAT」といった排ガス低減を実現させるイノベーションが求められ、あらゆる運転条件下にて、電気触媒はエミッションロバスト性を確保し、未来のクリーンモビリティになると述べる。
同氏は、実路走行排気(RDE)に関して、決定的に脆弱なスポットである極端に冷却された排気ガスを排除すると付け足す。
(画像はプレスリリースより)

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