商用車用統合モビリティシステムプロバイダーに
ZF Friedrichshafen(以下、ZF)は、WABCOを買収するための正式契約を締結したと発表した。
ZFとWABCOは共同で、世界をリードする商用車用統合モビリティシステムプロバイダーとなり、ZFの商用車の顧客に付加価値を生み出す。ZFは2020年の初めに取り引きを完了する予定で、合併後の会社の売上高は約400億ユーロとなる。
WABCOは、トラック、バス、トレーラーなどの商用車における安全性、効率性、接続性を向上させるブレーキ制御システム、技術、サービスを提供する大手サプライヤ。
WABCOの多様な製品とサービスには、統合ブレーキシステムとスタビリティコントロール、エアサスペンションシステム、トランスミッションオートメーションコントロール、エアロダイナミクス、テレマティックス、輸送会社管理ソリューションなどがある。
この買収は、ZFの次世代モビリティ戦略の一部であり、トラックやトレーラーの緊急ブレーキ操作など、自律走行の制御に中心的な役割を果たす。買収後、両社の顧客はZFのパートナーとなり、完全に統合されたシステムアプローチ、Eモビリティ用の新しい駆動システム、自律走行機能を提供することができる。
自律走行のコネクティッドカーの需要にも対応
ZFのCEOであるWolf-Henning Scheider氏は、WABCOとともに、商用車技術用の統合システムプロバイダーを形成し、顧客と従業員、オーナーに長期的な価値と安全性を提供すると述べ、次のように説明した。
「この買収により、ZFは、安定して成長している事業セグメントを獲得し、既存の商用車部門が車両ダイナミクス制御における専門知識を拡大することが可能になる。これにより、ZFが、安全のための包括的なシステム、乗客のための自動化されたモビリティソリューション、顧客への商品を提供するための基盤を創成することができる。」(プレスリリースより引用)
また、WABCOの会長兼CEOであるJacques Esculier氏は、次のように述べた。
「ZFと力を結集することで、自律的で高効率のコネクティッドカーに対する将来の需要を活用していくグローバルな技術会社を作ることができる。我々は、長い間、ZFと革新的な技術を開発するためのコラボレーションをしており、両社は卓越性、革新への情熱、そして顧客重視への妥協のない意欲を共有している。」(プレスリリースより引用)
(画像はプレスリリースより)

ZF Friedrichshafen Press Releases
https://press.zf.com/press/en/releases/release_4674.html