高度自律走行車のための安全確保に不可欠
ZF Friedrichshafen(以下、ZF)は13日、Simi Reality Motion Systems GmbHの株式の90%を取得し、提携と投資のネットワークを拡大することになったと発表した。
Simi Reality Motion Systemsは、人間の動きを記録し分析するための画像ベースの3Dシステムに関する数十年の経験を持っている。この知識は、車に乗っている人を認識するためのシステムを開発することにおいて、非常に重要であり、これらのシステムは、自動運転における統合された安全のための基本要素である。
高度に自動化された、または自律走行車の運転のための新しい車内コンセプトの開発は、ドライバーが、部分的または全体的に車両の運転に対する責任を引き継ぐことから、新しい座席位置の可能性を含んでいる。
走行中にリラックスするために、将来の車両では、例えば、乗っている人が、現在の車両構成では無理な状態まで、座席を傾けたり後ろ向きに変えたりすることができる。
従来にはなかった、これらの座席位置における乗員保護のために、車両システムは乗員の体の大きさ、位置、状態を認識する必要がある。
ZF、Integrated Safety担当の責任者であるNorbert Kagerer氏は、次のように説明する。
「未来の乗員安全に向けたキーポイントは、乗員を認識するための高度に効果的なシステムである。これは、シングルソースから統合安全システムを提供するという観点から、我が社が、Simi Reality Motion Systemsへの投資を通じて強化したい分野である。」(プレスリリースより引用)
スポーツや医療などの分野で集めた専門知識
この投資によって、ZFは、シートベルト、エアバッグ、ステアリングホイールなどの乗員安全システムへの投資能力を拡大する。
Simi Reality Motion Systemsの創設者兼マネージングディレクターであるAndreas Ruß氏は、次のように述べた。
「ここ数十年で、我々は、人間の動きと行動を分析するための画像ベースの3Dソフトウェアの大手サプライヤーとして評価を得てきた。我が社が持つ専門知識は、スポーツや医療などの分野で集めた経験に基づいている。ZFによる投資によって、自動車分野においてこの知識がより効果を発揮し、成長の機会からより迅速に利益を得ることが可能になる。」(プレスリリースより引用)
Simi Reality Motion Systemsは、1992年にミュンヘン近郊のウンターシュライスハイムで設立され、35名の従業員の大部分がソフトウェア開発に携わっている。現在同社は、世界中の市場に、1,000台以上のシステムを供給している。
(画像はプレスリリースより)

ZF Friedrichshafen Press Releases
https://press.zf.com/press/en/releases/release_7681.html